ビタミンサプリの選び方|栄養機能食品の表示と摂取の目安量の確認

ビタミンのサプリは、まず「どのビタミンを、どれくらい補いたいか」を決め、次に1日分に含まれる量を厚生労働省の基準と比べて選びます。栄養機能食品の表示がある商品は、国が決めた上限値・下限値の範囲で作られているので、比べるときの手がかりになります。ここでは、パッケージの表示の読み方を中心に説明します。

選ぶ前に、食事摂取基準で必要な量を確かめる

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、ビタミンごとに1日あたりの推奨量や目安量を示しています。使用期間は2025年度から2029年度までの5年間です。たとえば成人では次のような値です。

主なビタミンの推奨量・目安量(30〜49歳、日本人の食事摂取基準2025年版より抜粋)
ビタミン男性女性指標
ビタミンC100mg100mg推奨量
ビタミンD9.0µg9.0µg目安量
ビタミンB61.5mg1.2mg推奨量
葉酸240µg240µg推奨量
ビタミンA900µgRAE700µgRAE推奨量

これらは食事とサプリを合わせた量の目安です。野菜・果物・魚・乳製品などをふだん食べている人は、サプリで同じ量を上乗せする必要がない場合もあります。ビタミンDについては、日光を浴びることで皮膚でも作られることを踏まえた値だと、同じ基準に注記があります。

栄養機能食品の表示を読む

消費者庁によると、栄養機能食品は「特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示するもの」です。国への届出や個別の許可は要らない自己認証制度で、1日当たりの摂取目安量に含まれる成分の量が、国が定めた上限値と下限値の範囲内にあることが条件です。

機能を表示できるビタミンは次の13種類です。

  • ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
  • ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、ビタミンC

栄養機能食品のパッケージには、成分の機能の文言のほか、摂取をする上での注意事項(多量にとっても病気が治ったり健康が増したりするものではないこと、1日の摂取目安量を守ることなど)が書かれています。表示が無い商品も多く、栄養機能食品でないから品質が劣るというわけではありませんが、含有量が上下限の範囲にあると確かめられる点は、選ぶときの安心材料になります。

なお、消費者庁は2026年7月、栄養機能食品の上下限値・機能の文言・注意事項を見直す食品表示基準の改正について、消費者委員会に諮問しました(2026年11月時点)。今後、パッケージの文言が変わる可能性があります。

1日分の含有量を確認する

  1. 「1日当たりの摂取目安量」が何粒か、何gかを確認する。
  2. その量に含まれるビタミンの量(mg・µgなど)を栄養成分表示で読む。
  3. 上の表の推奨量・目安量と比べ、食事でとれている分も考えて、多すぎないかを見る。
  4. 単位に注意する。ビタミンAは「µgRAE」、ナイアシンは「mgNE」で示されることがある。

単体のサプリとマルチビタミンの違い

  • 単体:ビタミンCだけ、ビタミンDだけなど、1つの成分をまとめてとれる。補いたい成分がはっきりしている人向け。
  • マルチビタミン:複数のビタミンを1日数粒でとれる。ミネラルも入った「マルチビタミン&ミネラル」も多い。

注意したいのは組み合わせです。マルチビタミンと単体のサプリを一緒に飲むと、同じ成分が重なって合計が多くなることがあります。複数の商品を使うときは、成分ごとに1日分の量を足して確認してください。

脂溶性と水溶性で注意点が違う

ビタミンは、油に溶けやすい脂溶性(A・D・E・K)と、水に溶けやすい水溶性(B群・C)に分かれます。食事摂取基準では、ビタミンA・D・Eや、B6・ナイアシン・葉酸に、とりすぎを避けるための耐容上限量が設けられています。一方、ビタミンCには耐容上限量が設定されていません。上限の数値と重複の防ぎ方はサプリの摂りすぎの注意点にまとめています。

続けやすさで比べるポイント

  • 形:錠剤、カプセル、グミ、粉末など。飲み込みにくい人はサイズも見ておく。
  • 1日の粒数:1日1粒か、数粒を分けて飲むか。
  • 1日あたりの価格:価格を内容量(日数)で割って比べる。
  • 保存:開封後の保存方法や、直射日光・高温多湿を避ける指示があるか。

薬を飲んでいる人、妊娠中・授乳中の人、持病がある人は、使う前に医師や薬剤師に相談してください。

1日あたりの価格の計算例

たとえば「120粒入りで1日2粒」の商品は60日分です。価格が1,800円なら、1日あたり30円になります。「90粒入りで1日1粒」で1,800円なら、1日あたり20円です。粒数の多さだけでは安いかどうかは判断できないので、日数に直して比べましょう。マルチビタミンは成分の数も商品によって違うため、価格とあわせて「何が何mg入っているか」も並べて見ると、割安かどうかがはっきりします。

パッケージで確認したいほかの表示

  • 原材料名:ビタミンのほかに、錠剤を固めるための成分や甘味料、着色料などが入っていることがあります。原材料は使った重量の多い順に書かれます。
  • アレルギー表示:ゼラチン(カプセル)や乳・大豆由来の原料が使われている場合があります。
  • 製造者・販売者と問い合わせ先:体調に変化があったときの連絡先として控えておきます。
  • 賞味期限と内容量:大容量の商品は、期限内に飲み切れるかを確認します。

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まとめ

ビタミンサプリは、補いたい成分を決め、1日分の含有量を食事摂取基準の推奨量・目安量と比べるのが出発点です。栄養機能食品の表示は、含有量が国の上下限の範囲にあることの目印になります。マルチと単体を重ねるときは合計量を確認し、脂溶性ビタミンなど上限があるものはとりすぎに気をつけましょう。表示の種類の違いは機能性表示食品・栄養機能食品・トクホの違いで比べています。